大衣桁の製作

雪も無く穏やかで過ごし易い冬ですが、

中には雪不足で困っている方々もいることで・・・

夏からお待たせしている大衣桁がようやく完成です。

人形用のミニ衣桁は数々製作しておりましたが、

本格的な大衣桁は今回が初めて。

大きさ、重量が全然違うので、考慮しながらの材料選定。

衣桁材料

素材は全て米ヒバ材、問題はベースの角物はともかく

その他の丸物の接ぎ方で頭を捻りました。

ベース加工

ベース部分はこんな具合に加工し、裏にはキャスター予定

ベース仮組み

仮組みもバッチリで一発勝負でした。

丸物接ぎ手

丸棒の接ぎ方は画像のように直径のR形状に加工

丸棒仮組み

作図どおり隙間無くピッタリフィット

続く加工は固定するための接ぎ手部分です。

物が大きく230の車には入らないので、お客様宅にての

組み立て方式とするため、取付金具の加工です。

取り付け金具

横棒にナットを埋め込み、支柱にはボルト穴

丸物は角と違いセンターを出し難いので超慎重にでした。

最後は天棒ですが、取り外せないと着物の袖を通すことが

できないので、支柱側は固定し天棒側はフリーに

天棒加工

きつくも無く緩くも無くの按配が微妙

何とか一発勝負で全工程加工終えました。

最後は黒色塗装が待っていて、冬場の塗装は避けたいのですが

塗装完

何とか下塗り~仕上げと全工程完了です。

衣桁完成

組み上げた全様で、問題なし

衣桁納品

お客様へ納品し、早速中振袖を掛けてみました。

とっても喜んでいただき、時折入れ替えをしながら

タペストリー代わりに懐かしさを楽しもうということでした。

長らくお待たせしましたが、一日早いクリスマスプレゼントで

お客様の笑顔に救われました。